【その3】ドイツの大失敗!「人道主義」難民政策。メルケル首相の人気も凋落

 

ドイツの難民政策について、前回の記事の続き。

 

前回の記事。 

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 ※ 以下、全ての記事の赤字・太字は、管理人による。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161219-00515790-shincho-int

メルケル首相はなぜ難民の無制限受け入れに執着? 来年の選挙に備えた対策は
デイリー新潮 12/19(月) 8:00配信

 

■人道主義でヤケドしたドイツ 「メルケル首相」の暗いクリスマス(3)

 

 当初こそ喝采を浴びたドイツ・メルケル首相の難民無制限受け入れ政策だったが、難民たち引き起こす様々な暴行事件が報道されるようになるにつれ、国民たち漠とした不安を覚えるように。自ずと難民の上限設置を主張してきた政党AfD(ドイツのための選択肢)が注目を集めるようになり、対するCDU(キリスト教民主同盟)人気急落している。ドイツ在住の作家・川口マーン惠美氏が、人道主義“ヤケド”したドイツの模様をお伝えする。

 

  ***

 

 なぜメルケル氏は、難民無制限受け入れにこれほど執着するのだろう? 

 

  ナチの古傷を持つドイツは、戦後、常に人道の模範国であろうと努力してきた。制限を作って、「やっぱりヒトラーの国」と叩かれるのを、メルケル氏が非常に恐れていることは確かだ。その氏の背中を、安い労働力熟練技術者が喉から手が出るほど欲しい産業界後押しした。さらに政府は、難民受け入れを少子化対策としても見ている。

 

  しかしもう一つ、メルケル氏にとって魅力的だったのは、世界中に広がっていく自分の名声ではなかったか。EUを敵に回してまで難民を救おうとした首相の名は、かならずや歴史に残る。実際、メルケル氏にノーベル平和賞が授与されるという噂も出ていた。

 

  しかし、今ドイツでは、この難民政策称賛する声まばらだ。当然のことながら、一番追い詰められているのは、これを大連立で進めたCDUとSPD(ドイツ社民党)。かつては堂々たる国民政党だったのに、最近、どちらもAfDに食われ、票田は涸れている。それどころかSPDは、CDUと同じ船に乗っていては来年秋の総選挙が戦えないと思ったのか、緑の党と左派党との3党共闘まで視野に入れ始めた。

 

  さて、CDUがそれにどう対処するか? 

 

■マッキンゼーに委託

 

 一時は、次期首相ないものと思われたメルケル氏だったが、トランプ氏勝利の後、ニューヨーク・タイムズが彼女を「西側の自由の最後の守護者」と持ち上げた。それに触発されたわけでもないだろうが、11月20日、ついに出馬表明! 

 

  CDUはメルケル氏を下ろしてしまうと、戦える人材がいないらしい。そこで、これまでの難民政策大幅修正し、禊を完了した上で、まだまだ世界では霊験あらたかなメルケル氏を前面に押し出して危機を乗り切る作戦のようだ。当選の暁には首相歴16年となる。いずれにしても、CDUは少なくとも国内向けに、大急ぎで効果的な難民対策を立てなければならない。

 

  ジャーナリストのトーマス・リーチェール氏によれば、最近、ドイツ移民・難民庁は、難民資格のない難民強制送還を、大手コンサルティングのマッキンゼー社に委託したという。

 

  同庁は、4800人の職員を、目下7500人増やして難民に関する実務に当たっているが、なかなか捗らない。そこで、これからはマッキンゼー社がサポートする。同社に支払う報酬はシュピーゲル誌によれば2000万ユーロ(約24億円)とか。政府の有能ぶりを国民に示せれば、これしき安いもの? 

 

  また、「Die Zeit」紙のオンライン版(10月27日付)では、ドイツチュニジア警官派遣し、同国の国境警察の狙撃手養成し始めたことが報道された。

 

  チュニジアは地中海ルートハブ地で、他のアフリカ諸国からEUを目指す難民入り込むそれを防ぐための狙撃手だ。以前AfDが、「国境は軍隊を派遣してでも守るべきだ」と言った時、皆がすごい勢いで非難したのは何だったのか? さらに同記事によれば、世界の軍需産業界は、現在、ボーダー・セキュリティの合言葉の下、ドローン、ロボット、センサーといったハイテク武器の売り込み合戦に沸き立っているという。

 

記事を書いた川口さんによれば、メルケル首相が、「難民の無制限受け入れ」執着する理由として、一般的に考えられる理由のほか、「自分の名声」を挙げている。

 

まあ、政治家なら、誰でも「名前を残したい」と思うだろう。

 

ただ、なんとなく、ピンとこない。

 

そういうものなのだろうか。

 

続き。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161219-00515790-shincho-int&p=2

■“EUの牽引車”

 

 EUの「ヨーロッパは一つ」という美しい理念ずいぶん風化してしまった。難民は要らない。助け合いはお腹がいっぱいになってからだ。EUを束ねるものは、すでに経済的利益しかない。だから、EUなど得にならないと思ったイギリスはさっさと抜けてしまった。ただ、ほかの国は、抜けたくても国力が弱いのでなかなか抜けられない。

 

EUの牽引車ドイツだんだん影が薄くなっている。次期大統領トランプ氏との相性もまだ闇の中。ドイツ銀行危機的な経営状態だし、排ガスの不正ソフト問題でフォルクスワーゲンボッシュ窮地陥っている。ドイツが手がけた難民政策やギリシャへの援助はどれも効果が上がらず、勢いよく打ち上げた大花火「脱原発」さえ、次第に壮大なメルヘンと化してきた。最終的に、政治家は大企業は守るだろうが、庶民のお金はあちこちからザルに注いだ水のようにこぼれていく。

 

  いずれにしても、来年は、EU、そしてドイツにとって正念場となるはずだ。

 

 特別読物「人道主義でヤケドしたドイツ『メルケル首相』の暗いクリスマス」――川口マーン惠美(作家)より

 

川口マーン惠美(かわぐちマーンえみ)
 大阪生まれ。シュトゥットガルト国立音楽大学大学院卒、拓大日本文化研究所客員教授。著書に『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』ほか多数

 

 「週刊新潮」2016年12月15日号 掲載

新潮社

 

3回目にして、なんとなく、しりすぼみの記事だったが、ドイツ関連の分かりやすい記事は、貴重だと思う。

 

勢力を拡大してきた「ドイツ帝国」が、今後、どういう道を進むのか。

 

中国とのつながりが強い「ドイツ帝国」について、日本は「ぼんやり」していてはいけない。 

「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書)

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