ノーベル賞と帰化

そろそろ、今年もノーベル賞の時期が迫ってきた。

 

日本人の受賞が、今年も予想されているということで、楽しみである。

 

お隣の国からは、ひがみや妬みが聞こえるが、これもいつもどおりの事である。

 

さて、ノーベル賞については、2年前に、「中村教授は日本人なのか」ということが問題となったが、記憶されているだろうか。

 

事実関係としては、中村教授は、自分で希望してアメリカに帰化している。

 

したがって、アメリカ国籍を取得した時に、国籍法11条1項によって、日本国籍を自動的に喪失した(アメリカ人になったので、日本人でなくなった。)というのが正しい理解である。

 

日本国籍を喪失した人は、日本政府に、届出をしなければならないが、これをしてもしなくても、日本国籍喪失という事実は変わらない。

 

国籍法

 第11条   日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。

2   (略)

 

国籍法を所管する法務省民事局の職員が書いた本(改訂 国籍実務解説)にも、そのように記載されている。

 

アンダーライン部分(100ページの(3)イ)を見てほしい。 

 

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管理人の知る限り、国籍実務でも、この本のとおりの取り扱いである。

 

したがって、中村教授はアメリカ人である。

 

中途半端な状態でも何でもなく、完全にアメリカ人となり、完全に日本人ではなくなっている。

 

なお、法的に、日本人(日本国民)とは、日本国籍を保有している者のことを指す。

 

日本民族とは、関係がない。

 

中村教授は、しいて言うなら、日系アメリカ人なのだ。

 

国籍に関するネット情報は、本当に絶望するくらい、嘘というか事実誤認の記事が多い。

 

次の記事もそうである。

http://www.huffingtonpost.jp/uniuni/person-with-dual-nationality_b_5969438.html

 

外国籍を取得した際の流れは下記です。

 

1. 外国籍を取得する
2. 国籍喪失届を提出する
3. 戸籍が除籍される

 

論点は、日本国籍喪失のタイミングが、外国籍取得の直後なのか、国籍喪失届の直後なのかです。

 

中村氏は国籍喪失届けを提出していないのでしょう。となると、中村氏は外国籍取得と国籍喪失届提出の間の段階に留まっており、戸籍は残存している状態です。パスポートも保持している可能性があります。つまり、二重国籍のグレーゾーンにいると考えられます。

いくら大使館が「外国籍取得で日本国籍を喪失」と主張しても、戸籍は残存しています。国籍喪失届の制度を知っていて、かつマメな人でなければ、戸籍が残りグレーゾーンにとどまります。

戸籍法では、国籍喪失から3ヶ月以内に提出が義務付けられていますが、これも外国籍取得を日本政府は知りようがないので、機能していません。

 

 

ここで再度、国籍法第十一条を見直しましょう。日本大使館は『米国市民権を取得した時点で、日本国籍を喪失』と書いていますが、国籍法条文は『外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う』です。即時を意味する文言は国籍法条文にありません。"時点で"というのは大使館独自の拡大解釈であり、外国籍の取得から国籍喪失届の提出による日本国籍喪失まで、時間差があることも許容する表現です。そしてこれが、二重国籍に関する現実の運用状態です。 

 

 

この記事の言う「論点」は、「論点」でも何でもないのである。

 

既に、結論は出ている(アメリカ国籍を取得した瞬間に、日本国籍喪失。)。


なぜ、国籍法を所管している法務省民事局に問い合わせたり、権威のある本で調べたりしないのか。

 

本当に理解に苦しむ。

 

このようなメディアや記者は、本当に害悪である。

 

ちなみに、国籍法とは関係ないが、中村教授は、本当に問題の多い人物である。

 

売国的と言ってもいいようだ。

 

興味のある方は、調べてみるといいと思う。

 

ただし、メディア(ネットメディアを含む。)の妄信には、注意である。